阪急交通社様|新入社員国内添乗研修@ 仙台・北海道

去年から依頼をお引き受けしている「添乗研修講師」のお仕事。
今回も阪急交通社様にご依頼をいただき、2週間に渡り座学と実地研修をさせていただきました。
会社の方針として
「添乗員付きツアーで業界ナンバーワンを目指す」
とのことで、
私も尚一層の気合をもって務めさせて頂きました!
これまでに添乗員付きツアーに参加したことのない研修生の中には
「添乗員ってツアーについて行って色々と世話をする人でしょ?」
というくらいに思っていた方もいらした様でした。
実際に体験してみて、殆どの方が口を揃えるのが
「業務量の多さに驚いた」というもの。
ただ、私の研修の肝はそこではありません。
膨大な確認作業の連続は、あくまでもの添乗業務のベースに過ぎない。
そこに『旅行満足度を上げる対お客様の心理テクニック』や
『旅行のプロとしての旅を捉える意識と、それに伴う言動』を乗せられてこそ
「添乗員付きでよかった!」とお客様に心から思っていただける
添乗員としての仕事のゴールがあると思っています。
・添乗の大変さがわかった
・「準備が8割」を肌で感じた
・添乗員は添乗業務だけが仕事ではなく、旅の演出者であることを感じた
・旅をこれまでは楽しんできたけれど、プロとして「どう楽しませるか」の視点を授けてもらった
そんな感想を多く聞かせていただき、
机上では伝わらない「添乗員の付加価値」が
皆さんには実体験を通して伝わったのものと
大変嬉しく思いました。
誰よりも適任な講師?
日に日に吸収して上達する生徒達を見て、
私が研修を受けた20年前のことを思い出さずに入られませんでした。
当時20歳で始めた添乗員という仕事。
ネイルもやっていました
寝坊もしました
お酒で羽目も外しました
だからこそ、それらに興味が尽きない研修生の皆さんの気持ちは、痛いほど分かります。
そんな私は同時に
お客様からのダメ出し・クレームも多く頂きました。
人間自体を全否定されているようで
毎日のように泣いていた頃もありました。
そんな私だからこそ
何が大事で
何が肝なのか
どんな心持ちが
プロの添乗員には必要なのか
誰よりも分かりやすく伝えられたように思います。
(当時の私を知っている人からしたら、笑われてしまいそうです)
今回研修をしたのは、旅行会社の社員(ツアーの企画などをされる方)ですので
添乗員ほどは添乗業務に従事することは多くないとは分かりつつも・・
不安も緊張も多い添乗現場
ぜひ果敢に自らツアーに赴き、
現場の喜びや大変さを体感し、
血の通ったツアーを創り上げて頂きたいと思います!
今回特に感動したのは
地理の教員免許を持つと言う研修生が一人。
支笏洞爺国立公園での解説部分を担当していただきましたが
分かりやすさ・簡潔さが秀逸!
今や添乗はガイディングも兼務することが多く
「添乗業務」をベースで置きつつも
「知識」が乗らないとお客様からのご満足の声は頂けません。
『知的好奇心をくすぐる旅』は私がいつもモットーにしているものですが
そんな旅を演出しようという私の添乗スタイルに
教員を目指した自分としては、とても感化されたと。
教員か旅行業か猛烈に悩み、えいや!と旅行業に飛び込んだけれど、
今回の研修でちょっと考え方が変わりましたと。
AIも発達してきた昨今。
忘れられない「印象的」で、思い出に残るような「感動的」な旅は、
人間が上乗せする付加価値によってこそ創り上げられると思います。
それぞれの観光地の魅力をきちんと伝え、
存分にご理解をいただけるよう予備知識もお話しする。
ただの「山」
ただの「湖」
なんの予備知識も無ければそうとしか見えない観光地が、
きちんと事前情報をお伝えすることで
見違えるほど美しく
感動と共に眺められたりもする。
旅の目的はそれぞれ違えど、
そんな楽しさ・感動もお届けしたいと語る
彼の目には輝きがありました。
毎度お客様を相手にバス内で奮闘していた、
30歳の私。
「もっと多くの方に、旅の魅力を伝えたい」
「もっと多くの添乗員が、それぞれに素晴らしい旅行を演出できればいいのに」
そんなことを考えていましたが、
この様に研修を通して
より多くの旅行業界人に
より良い旅が作れるノウハウを伝える喜び。
これからも大切にしていきたいお仕事の一つです